• 1 テロルの決算
    日比谷公会堂の演壇に立った社会党委員長の浅沼稲次郎を右翼の少年山口二矢が両手で握った短刀で刺した暗殺事件を描く。 61歳の野党政治家と17歳のテロリストのそれぞれの生い立ちから事件の一瞬までを生々しく描き出す。 自分がその事件現場にいてるように感じさせるほどの一瞬一瞬の描写に息を飲む。 テロは反社会的・暴力的な手段であり何の解決も生まないと僕自身は思っています。しかし山口二矢少年の国を思う熱い気持ちには心揺さぶられるものを感じずにはいれませんでした。 現在の堕落しきった政治に批判するひとはいてもここまで熱く行動に移せるひとはいないような気がします。 そしてその少年以上に庶民のための政治に全力を傾けていた浅沼稲次郎が刺されたのが何ともやるせない気持ちになります。
  • 2 藤子・F・不二雄「異色短編集」1  ミノタウロスの皿
    ドラえもんやパーマンで知られる藤子・F・不二雄の一話完結で語られるSF短編集。 藤子・F・不二雄は子供作品だけ、という固定概念をくつがえしてくれた作品です。30年近く前に掲載された短編集ですが、発想が面白く、むしろ「新しさ」を感じました。そう、これは奇想天外さ、そして恐ろしさとリアリティに満ちている大人向けに作られた傑作です。 ドラえもんと同じ画筆で描かれる、宇宙の深遠へのあてのない旅・タイムマシンの功罪・ドロドロとした家族愛・生や性への執着・突拍子も無い発明品の数々・現代の状況を先取りしたかのような近未来社会の問題・そして人類滅亡と再生。 ほのぼのタッチでえぐい内容。ブラックでシュール…。短編だけどかなりひきこまれるものがたくさんあります。 表題作「ミノタウロスの皿」と「劇画・オバQ」はおすすめです。 とくに劇画・オバQは切なすぎ…。
  • 3 アイデアは考えるな
    ピカソは生涯2万点以上の絵を書きました。 バッハは少なくとも週に1回は作曲してました。 エジソンの死後、アイデアメモがぎっしり書かれた3500冊あまりのノートが発見されました。 アイデアは「質」より「量」 アイデアをたくさん出せるようになると、人生において選択肢が増える。選択肢が増えれば、行き詰らずに済む。打つ手が残されていると分かれば人はポジティブになれる。 前向きに生きるために必要なのは、性格を変えることではなく、アイデアをたくさん思いつけるようになるノウハウ! 100個アイデアを出して、そのうち実現しそうなのが1案しかなくてもかまわない。その無駄に思える99案を出す過程が、自分をポジティブにしてくれます。 ビジネスだけでなく生きる上でも力になってくれるカヤック社長の著書。

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Posted by かちお on --.--

夜と霧

Category : ノンフィクション
夜と霧 新版夜と霧 新版
(2002/11/06)
ヴィクトール・E・フランクル
(¥ 1,575)
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著者フランクル氏は将来を嘱望された精神科医でしたが、ユダヤ人であるがために強制収容所に入れられ、
研究論文もろともすべてを失いながら、収容所の解放まで生き抜いた人物です。

これは精神科医フランクル氏の強制収容所の体験手記です。
死の淵に追い詰められた人々の心の変化を、見事に、そして客観的に分析した記録です。

実際の体験者として「内側から見た」客観的な記録としては極めて珍しいものです。
客観的に書こうとするがゆえに余計に収容所での悲惨な状況が伝わります。


人は強制収容所では異常な精神状態になりますが、そのこと自体は実は正常な反応で、
典型的な感情の反応だそうです。フランクル氏は強制収容所に入れられた人間には、
三段階の心理過程が見られると言います。

第一段階は、収容直後の反応で過酷な現実に対するショック反応。
現実を否定し事態を楽観化する「恩赦妄想」があらわれます。


数日すると第二段階が始まります。感情が鈍痲し、精神の内面が徐々に失われていきます。
餓死した友人の死体が目の前にあっても、平気で食事ができるようになります。
殴られることも平気になります。

感情の消滅は人間が生き延びるために必要不可欠な自己保存メカニズムなのです。
精神生活は幼児のように退行し、性欲は全く消失、食べることだけが生きがいとなります。
しかし嫉妬心や劣等感、出世欲は消滅しないので、仲間を裏切り、
囚人を監視・虐待する支配者の手先になりたがるのです。


第三段階は、収容所から解放された段階で生じます。
精神の完全な虚脱が生じ、自分が自由であるという感覚を取り戻すのに時間がかかります。
ある者は精神的後遺症から逆に暴力による復讐に走ります。ある者は深い喪失感から立ち直れません。


少数の人間は、収容所に入れられてもなお人間としての尊厳を維持しました。
フランクル氏にとってそれは、生きることにそもそも意味があるとすれば
苦しむことにも意義があるはずだという強い信念でした。


「わたしたちが生きることから何かを期待するのではなく、むしろひたすら、
生きることが私たちから何を期待しているかが問題なのだ。
もういいかげん生きることの意味を問うことをやめ、
私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。
ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。
生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、
生きることが各人に課す課題を果たす義務を引き受けることに他ならない。」


この一文に強く感銘を受けました。

生きることの意味を問うのではない。
生きることの意味を問われているのだと。


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かちおの本棚
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Posted by かちお on 13.2010   2 comments   0 trackback

絶対に、一生のうちに読むべき本!って思います。
と、偉そうなこと言いつつ、私もかなり大人(おばさん?)になってから読んだんですけど。
なんか、怖くて読めなかったんですね。
で、この本を読む前に、「人生があなたを待っている」っていう、フランクル氏の晩年のドキュメンタリーを読んだんです。へんなヒトでしょ?でも、この本も、とてもいいのでオススメです。夜と霧のその後、フランクル氏がどう生きたか、も素晴らしいドラマですよ。
どちらも私のブログに感想ありますけど・・・「夜と霧」の感想は、ご覧になったら、お笑いになるかもしれません・・・感想でなく、つぶやきなんです。

生きることの意味を問うのではない。
生きることの意味を問われているのだと。

・・・ああ、何度も、繰り返し繰り返し、自分に言い聞かせてしまいますね。

2010.08.16 22:56 | URL | 彩月氷香 #- [edit]
>彩月氷香さん

おすすめありがとうございます!
ブログ参考にさせてもらいます。

それにしても、本を読んでいて、
自分が読んだ本での感動や衝撃を共有してくれる人がいることの嬉しさと言ったら!
2010.08.17 07:22 | URL | かちお #- [edit]


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プロフィール

かちお

Author:かちお
ネット関係の小さな会社の社長やってます。温泉とお寿司のために働いてます。
上場会社の大株主として四季報に掲載されることを目指して株式投資に。(2010年春号で達成!)もと引きこもりでも上場会社の大株主になれるんだねっ

どちらかと言うと小説よりもノンフィクションが好き。ブクログ談話室で色んな人と本の話するのが最近楽しい。薦めてもらった本はすぐ買いに行っちゃいます!
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